BLOG/COLUMN

頭皮が赤い・黄色いのは老化サイン?老化菌と育毛・白髪・髪質変化の深い関係と対策

頭皮が赤い・黄色いのは老化サイン?老化菌と育毛・白髪・髪質変化の関係を専門解説

「最近、抜け毛が増えた気がする」
「白髪が一気に増えた」
「髪がうねる/細くなった/根元が立たない」

こうした変化を“年齢のせい”で片づける前に、まず見てほしいのが 頭皮の色 です。
頭皮は、髪の状態よりも先に変化が出ることがあります。

この記事では、頭皮が赤い・黄色いときに起こりやすい変化を、
「老化菌」と「美肌菌(善玉寄りの常在菌)」という視点から、美容師の専門目線で構造的に解説します。


まず結論:頭皮の色は“頭皮環境の結果”として出る

頭皮の色は、気分や一時的な疲れだけではなく、

  • 炎症(赤み)

  • 皮脂の酸化・蓄積(黄ぐすみ)

  • 血流・代謝の低下

  • 常在菌バランス(スカルプフローラ)の乱れ

こうした要素が重なって「見た目の色」として表れます。

つまり、頭皮が赤い・黄色い状態は、頭皮環境が傾いているサインになり得ます。


老化菌とは?(スカルプフローラの乱れが起点)

頭皮にも腸内と同じように、常在菌の集まり=スカルプフローラがあります。
重要なのは「菌がいる/いない」ではなく、バランスです。

その中で問題視されやすいのが、いわゆる**“老化菌”**と呼ばれるタイプの菌が増える状態。
代表例として エンテロコッカス属などが挙げられることがあります。

老化菌が増えやすい環境では、頭皮の中で次のようなことが起こりやすくなります。

  • 慢性的な微炎症(見えないレベルの刺激が続く)

  • 皮脂の質が変わる/粘つきやすくなる

  • 角質が乱れ、バリア機能が落ちる

  • 酸化ストレスが強まりやすい

この「環境の悪化」が、育毛・白髪・髪質変化にじわじわ繋がります。


美肌菌とは?“守るべき菌”もいる

ここで誤解が起きやすいのですが、
菌は全部悪ではありません。

頭皮にも、外部刺激から守る方向に働きやすい菌(善玉寄り)がいます。
これをここでは分かりやすく “美肌菌” と呼びます。

美肌菌が安定している頭皮は、

  • バリア機能が落ちにくい

  • 刺激に過敏になりにくい

  • 皮脂や角質が乱れにくい

という傾向が出やすい。

だからこそ、重要なのは
**「老化菌を抑え、守るべき菌は守る」**という設計です。

強すぎる洗浄・刺激・ゴシゴシは、老化菌だけでなく美肌菌側も崩しやすい。
これが、頭皮が悪化していく典型パターンの一つです。


 

頭皮が「赤い」場合に起こりやすいこと

頭皮が赤い状態は、ざっくり言えば 炎症寄り です。
原因は一つではありませんが、よくあるのは以下。

  • 洗浄が強すぎる/洗いすぎ

  • 乾燥、かゆみ、掻くクセ

  • 皮脂が残り、刺激が続く

  • カラーや整髪料などの刺激が蓄積

  • 睡眠不足・ストレスで炎症反応が上がる

赤みが続くと、毛根周辺が落ち着きにくくなり、結果として

  • 抜け毛が増えやすい

  • 細毛が増えやすい

  • 根元の立ち上がりが弱くなりやすい

など、育毛の土台が不安定になりやすいです。


頭皮が「黄色い」場合に起こりやすいこと

黄色っぽい頭皮(黄ぐすみ)は、よく 酸化した皮脂の蓄積代謝低下 が絡みます。

  • 皮脂が酸化して残りやすい

  • 毛穴に詰まりが起きやすい

  • 頭皮の動きが硬くなりやすい(触ると動かない)

  • うねり・クセが強くなりやすい

黄ぐすみは「見た目の色」以上に、
**髪質変化(うねり・ごわつき・まとまり低下)**に繋がりやすいのが特徴です。


老化菌バランスの乱れが「白髪」に関係する理由

白髪は「色が抜けた髪」ではなく、
毛根の中で メラノサイト(色素細胞) がうまく働けなくなった状態です。

頭皮環境が乱れると、

  • 炎症ストレス

  • 酸化ストレス

  • 毛根周囲のコンディション低下

が起こり、色素細胞に負担がかかりやすくなります。

特に分かりやすいのが、
“新しく生えてくる部分(新生部)”の白髪が増えるケース

これは、過去の髪の履歴というより、
今の頭皮環境の影響が出ている可能性があります。


老化菌バランスの乱れが「髪質変化」に繋がる理由

「髪がうねる」「太さがバラつく」「細い毛が増える」
この変化は、毛穴の内部環境が影響します。

頭皮が硬くなり、毛穴周りがこわばると、

  • 髪が真っ直ぐ出にくくなる

  • 生え始めの角度や形が歪みやすくなる

  • 結果として“うねり”として体感される

つまり髪質変化は、髪の表面だけの問題ではなく、
頭皮(毛穴側)の環境変化が原因になっていることがあるということです。


セルフチェック:あなたはどちら寄り?

鏡で見たときの色だけではなく、体感も重要です。

  • かゆみ・ヒリつきがある → 赤み(炎症)寄りの可能性

  • ベタつき・ニオイ・毛穴の詰まり感 → 黄色(酸化・蓄積)寄りの可能性

  • 頭皮が動かない・硬い → 代謝低下やこわばりのサイン

  • 新生部のうねり・白髪が増えた → “今の頭皮環境”の影響が出ている可能性

※ただし、強いかゆみ、湿疹、痛み、フケが大量などがある場合は皮膚科領域のこともあるため、無理に自己判断しないでください。


対策の考え方:大事なのは「足す」より先に「崩さない」

頭皮ケアは、いきなり高価な何かを足すより先に、
崩れている要因を減らすほうが結果に直結しやすいです。

1)洗浄が強すぎないか見直す

  • 洗浄力が強いものを毎日使う

  • 1日2回以上の過剰洗浄

  • 爪を立てる/ゴシゴシ

これらは美肌菌側も崩しやすい。

2)すすぎ不足・整髪料の残留を減らす

毛穴環境を悪化させる原因として多いのが残留です。
シャンプーの種類より、まずすすぎ精度で差が出ます。

3)頭皮の“硬さ”を放置しない

硬い頭皮は、髪質変化が進みやすい傾向があります。
強い刺激ではなく、日々の生活・睡眠・ストレスの影響も大きい領域です。


よくある質問(FAQ)

Q. 赤い頭皮はすぐ育毛剤が必要?

A. 早い段階で育毛剤を足しても、炎症が強いと合わないことがあります。まず「赤みが続く原因」を特定するほうが優先です。

Q. 黄色い頭皮は年齢のせい?

A. 年齢だけで決まりません。皮脂の酸化・残留・生活習慣で変わります。黄ぐすみが続く場合は、毛穴環境の再評価が必要です。

Q. 白髪は戻らない?

A. すでに白くなった毛は黒く戻りにくいですが、「これから生えてくる髪」の環境を悪化させないことは重要です。新生部の変化を観察してください。


まとめ:頭皮の色は、将来の髪を決める“先行指標”になり得る

  • 頭皮の赤み=炎症寄りのサイン

  • 頭皮の黄ぐすみ=酸化・蓄積/代謝低下のサイン

  • 老化菌と美肌菌のバランスが崩れると、育毛・白髪・髪質変化へ繋がりやすい

  • 重要なのは「菌をゼロ」ではなく、バランスを崩さない設計

髪の悩みが増えてきたとき、
“髪”だけを見ても答えが出ないことがあります。

頭皮の色は、見た目以上に情報量が多い。
今の状態を正しく把握することが、将来の髪を守る最短ルートです。


関連内部リンク

抜け毛・細毛ケアに|美肌菌発想のアンチエイジング頭皮ケア オージュア グロウシブ|ヘッドスパ・育毛・頭皮ケアINFINITY JR尼崎


✦ 施術・記事監修:INFINITYオーナー 久保鉄平

Aujuaソムリエ / ビューティーソムリエ /ブランド ヘッドスパ【AirySpa】開発者
👉 プロフィール・専門性はこちら

BLOG/
COLUMN