紫外線と水で髪が硬くなる理由とは? 活性酸素がSS結合を変化させ、ゴワつきが戻らなくなる化学ダメージを美容師が解説
紫外線と水がそろうと起こる「化学変化」
紫外線と水分(汗・湿気・濡れた状態)が同時に存在すると、
髪の内部では**活性酸素(フリーラジカル)**が発生しやすくなります。
この活性酸素は、
髪のしなやかさを保っているタンパク質構造そのものに影響を与えます。
活性酸素が髪の内部で起こす変化
髪の主成分であるケラチンタンパク質は、
**SS結合(シスチン結合)**によって
しなやかさと弾力を保っています。
しかし、紫外線と水分によって発生した活性酸素は、
システイン酸に変わると、なぜ問題なのか
ここがとても重要なポイントです。
-
SS結合
→ 可逆性があり、ケア次第で質感を整えやすい -
システイン酸
→ 不可逆変化(元に戻らない)
一度システイン酸に変化してしまうと、
トリートメントやケアで完全に元の構造に戻すことはできません。
ごわつき・硬さの正体は「戻らない変化」
紫外線×水によるダメージが進行すると、
-
髪が硬く感じる
-
ゴワつく
-
乾燥していないのに手触りが悪い
といった変化が起こります。
これは単なる乾燥ではなく、
髪内部の結合構造が変化してしまった結果です。
つまり、
ダメージしているのではなく、
構造が変わってしまっている状態
といえます。
なぜ夏に一気に質感が悪くなるのか
夏は、
-
紫外線が強い
-
汗・湿気で髪が濡れやすい
-
海・プールで水に触れる時間が長い
という環境が重なります。
そのため、
活性酸素が発生しやすい条件がそろい、
SS結合 → システイン酸への変化が進みやすいのです。
だからこそ重要なのは「予防」
一度システイン酸に変化した部分は、
後からのケアでは限界があります。
だから重要なのは、
-
ダメージしてから補修する
ではなく -
変化させないこと(予防)
紫外線と水が同時に作用する環境を
できるだけ作らないことが、
髪の質感を守る最大のポイントになります。
Q1. なぜ紫外線と水が同時にあると髪は傷みやすいのですか?
紫外線と水分(汗・湿気・濡れた状態)が同時に存在すると、
髪の内部で活性酸素(フリーラジカル)が発生しやすくなるためです。
この活性酸素が、髪のタンパク質構造に影響を与え、
質感の低下や硬さの原因になります。
Q2. 活性酸素は髪の中で何を変えてしまうのですか?
活性酸素は、
髪のしなやかさを保つ**SS結合(シスチン結合)**を酸化させ、
システイン酸へと変化させてしまいます。
この変化が進むと、髪の構造そのものが変わってしまいます。
Q3. システイン酸に変化すると、なぜ元に戻らないのですか?
SS結合は比較的可逆性がありますが、
システイン酸は不可逆変化のため、
トリートメントやケアで完全に元の構造へ戻すことはできません。
そのため、ごわつきや硬さが残りやすくなります。
Q4. ゴワつきや硬さは乾燥が原因ではないのですか?
必ずしも乾燥だけが原因ではありません。
紫外線と水による化学的影響で、
髪内部の結合構造が変化している場合、
水分を与えても手触りが改善しにくいことがあります。
Q5. このような化学ダメージを防ぐ方法はありますか?
一度システイン酸に変化した部分を完全に戻すことは難しいため、
予防が最も重要です。
濡れた状態で紫外線を浴び続けないこと、
日常的に紫外線対策を取り入れることが、
髪の質感を守るポイントになります。
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