2025.11.11

頭皮＆髪質の悩み｜白髪・薄毛・フケ・パサつき・うねり・ハリコシ・ツヤ改善など

スカルプフローラとは何か｜頭皮の常在菌バランスが髪の老化を左右する理由を専門解説

頭皮のスカルプフローラとは？

髪と頭皮のエイジングに関わる“常在菌バランス”の基礎知識

年齢とともに、

白髪が増えてきた
髪のハリやコシが弱くなった
ボリュームが出にくくなった
まとまりが悪くなった

といった変化を、同時に感じることはありませんか。

これまで、こうしたエイジング変化は
紫外線・ストレス・生活習慣などの
外的要因・内的要因で説明されることが一般的でした。

しかし近年、
それらとは別の視点として注目されているのが、
**頭皮に存在する「スカルプフローラ（常在菌バランス）」**です。

スカルプフローラとは何か

スカルプフローラとは、
**頭皮に存在する常在菌の集合体（バランス）**を指します。

人の皮膚にはもともと多様な菌が存在しており、
腸内フローラと同じように、
頭皮にも固有の菌バランスがあります。

代表的な常在菌には、

表皮ブドウ球菌
アクネ菌
コリネバクテリウム属

などがあり、
これらがバランスよく共存している状態が
健やかな頭皮環境と考えられています。

重要なのは、
「菌がいる＝悪い」ではないという点です。

問題になるのは、
特定の菌が増えすぎたり、
逆にバランスが崩れたりした状態です。

なぜスカルプフローラがエイジングと関係するのか

年齢を重ねるにつれて、
頭皮では次のような変化が起こりやすくなります。

皮脂分泌の変化
乾燥と湿気のアンバランス
バリア機能の低下
血流や代謝の低下

こうした変化は、
常在菌が過ごしやすい環境そのものを変えてしまいます。

その結果、

菌のバランスが乱れる
頭皮環境が不安定になる
髪の成長環境にも影響が出る

といった流れで、
複合的なエイジング変化につながっていくと考えられています。

エイジングを進める3つの要因とスカルプフローラ

頭皮と髪のエイジングは、
大きく次の3つの要因が重なって進行します。

① 外的要因

紫外線
大気汚染
花粉・PM2.5

② 内的要因

ストレス
睡眠不足
食生活・生活習慣

③ 第3の要因：スカルプフローラ

常在菌バランスの乱れ
頭皮環境の慢性的な不安定化

これまで見落とされがちだったのが、
この 「第3の要因」 です。

外側・内側のケアをしていても改善しきらない場合、
その背景にスカルプフローラの乱れが関与しているケースもあります。

スカルプフローラと「老化菌」の関係について

スカルプフローラの中でも、
特定の菌が増えすぎた状態が
頭皮の赤み・黄ぐすみ・白髪・育毛低下などと
深く関係することが分かってきています。

こうした状態は、
一般的に 「老化菌」 と呼ばれることがあります。

ただし本記事では、
老化菌の詳細なメカニズムや対策までは踏み込みません。

老化菌についての詳しい解説は、
以下の記事で専門的にまとめています。

▶︎ 頭皮が赤い・黄色いのは老化サイン？

頭皮が赤い・黄色いのは老化サイン？老化菌と育毛・白髪・髪質変化の深い関係と対策

スカルプフローラを意識したケアが重要な理由

スカルプフローラの考え方が重要なのは、
「一時的な対処」ではなく、土台から見直す視点だからです。

皮脂を取りすぎない
乾燥させすぎない
頭皮に不要な負担をかけない

こうした積み重ねが、
常在菌バランスの安定につながります。

表面的なケアだけでは変化を感じにくい場合でも、
頭皮環境を総合的に見直すことで、
髪の状態が徐々に安定していくケースも少なくありません。

■ Q&A

Q1. スカルプフローラとは、簡単に言うと何ですか？

A.
スカルプフローラとは、
頭皮上に存在する複数の常在菌が、
湿度・皮脂・乾燥・酸化などの環境条件によって
働きを変えながら共存している状態を指します。

「善玉・悪玉」という固定的な分類ではなく、
**環境によって振る舞いが変わる“バランス構造”**として理解することが重要です。

Q2. 表皮ブドウ球菌やアクネ菌は善玉菌なのですか？

A.
一般的には善玉菌として知られていますが、
それは「常に良い働きをする」という意味ではありません。

皮脂量・湿度・炎症・乾燥状態によっては、
本来中立的な菌（＝日和見的な存在）が
トラブルに関与するケースもあります。

Q3. スカルプフローラが乱れると、どんな変化が起こりますか？

A.
代表的には以下のような変化が起こりやすくなります。

頭皮の赤み・黄ぐすみ
かゆみ・フケ
ベタつきやニオイ
髪のハリ・コシ低下
白髪・抜け毛の増加感

これらは年齢だけでなく、
頭皮環境の変化による影響が大きいケースも少なくありません。

Q4. シャンプーだけでスカルプフローラは整いますか？

A.
シャンプーは重要ですが、それだけでは不十分な場合があります。

洗浄だけでは
・炎症
・血流低下
・酸化ストレス
・乾燥と皮脂のアンバランス
といった要因まではカバーできないため、
状態に応じたケア設計が必要になります。

Q5. ヘッドスパはスカルプフローラにどう関係しますか？

A.
ヘッドスパは

頭皮の血流
炎症の鎮静
皮脂と水分バランス
酸化ストレスの軽減

といった環境条件そのものに働きかけるため、
スカルプフローラが安定しやすい状態をつくるサポートになります。

INFINITYが考える頭皮ケアの考え方

INFINITYでは、
頭皮ケアを「気持ちよさ」だけで終わらせず、

頭皮の状態
皮膚環境
血流・神経
常在菌バランス

まで含めて捉えています。

スカルプフローラという視点は、
Airy Spa®の設計思想の土台にもなっており、
状態に応じたケアの判断基準として活用しています。

まとめ

スカルプフローラとは、
頭皮に存在する常在菌バランスのこと。

エイジングによる髪や頭皮の変化は、
外的・内的要因だけでなく、
このバランスの乱れが関与している場合があります。

まずは「知ること」から。
頭皮環境を土台から見直す視点として、
スカルプフローラという考え方を理解しておくことが、
今後のケア選びに役立ちます。

以下の記事で専門的にまとめています。

老化菌・スカルプフローラの知識ブログ👇

頭皮の老化菌解説👇